セラミックヒーターとは
高速昇温 / 冷却仕様:パルスヒーティング

窒化アルミニウム(ALN)の優れた熱伝導特性と、実績ある優れた厚膜技術に裏付けされた発熱体回路。

そして、高い精度を誇るセラミック加工技術が融合したセラミックヒーターは、昇温速度と発熱体表面の均熱性において、非常に優れた性能を持っています。

また、冷却機能と、各ワークにアジャストされたツール(アタッチメント・コレット等)吸着機能もユニット化されており、フリップチップ、ACF(異方性導電フィルム)、熱可塑性や熱硬化樹脂等の熱圧着接合や封止、接着を目的とした装置のヒーターとして、生産効率(タクトタイム低減)向上に貢献しています。

ALN:セラミックヒーターの特長

昇温速度

ヒーターサイズにもよりますが、当社□12mmの場合、200℃/秒の昇温速度があります。0.1秒でも早くすることで、搭載される装置の生産効率向上に寄与します。

冷却速度

ハンダや熱可塑性樹脂の場合、ヒーターの温度が硬化温度以下にならねばなりません。昇温速度も重要ですが、冷却速度も同様に非常に大きな性能条件となります。当社ヒーターは、圧縮空気をヒーター発熱体部位にダイレクトパージさせる方法をとっており、放熱性能の高い窒化アルミニウムの性能と合わせ、非常に早い冷却速度を誇っております。

発熱面の均熱性

接合(接着)部位は点ではなく面になるため、各接合(接着)面の均熱性が非常に重要な性能条件の一つになります。当社ヒーターは、熱伝導性能の高い窒化アルミニウムを採用し、業界トップの温度分布を実現しており、温度分布のムラ等による品質のバラツキを低減することが可能となります。

ヒーターの熱膨張による発熱面変位の低減

微細接合(接着)を行ううえで、熱膨張による変位は少しでも低減せねばなりません。当社ヒーターに採用している各材料は膨張係数の低い、そしてその係数が近い材料を選定しています。それにより発熱面の変位バラツキも押さえ込んでいます。

ヒーター面の耐荷重能力

ACF接合の場合、熱ばかりでなく圧力も接着に必要な条件となっています。昇温速度が速いばかりでなく、発熱面の耐荷重能力も重要な要素のひとつです。

温度コントロール

非常に早い昇温速度能力を有するヒーターには、優れた温度コントローラーが必要です。ターゲット温度に到達後、大きな温度のオーバーシュートは可能な限り避けねばなりません。当社ヒーターは、サンプリングタイムの速い温度調節計と電力調整器をセットとして使用することで、優れた温度コントロールが実現できます。

製品情報:セラミックヒーター

新製品

ACH12

ヒーター面積 [mm]
□12
昇温速度(50~450[℃])[s]
≦1.4
冷却速度(450~100[℃])[s]
≦2.5
均熱性
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦600
供給電圧 [V]
AC100
消費電力 [W]
≦1,538
ワット密度 [W/c㎡]
731≦

ACH16

ヒーター面積 [mm]
□16
昇温速度(50~450[℃])[s]
≦1.2
冷却速度(450~100[℃])[s]
≦5.0
均熱性
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦1,000
供給電圧 [V]
AC100
消費電力 [W]
≦1,538
ワット密度 [W/c㎡]
460≦

ACH22

ヒーター面積 [mm]
□22
昇温速度(50~450[℃])[s]
≦2.5
冷却速度(450~100[℃])[s]
≦5.0
均熱性
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦1,500
供給電圧 [V]
AC100
消費電力 [W]
≦2,222
ワット密度 [W/c㎡]
317≦

ACH35

ヒーター面積 [mm]
□35
昇温速度(50~450[℃])[s]
≦2.5
冷却速度(450~100[℃])[s]
≦6.5
均熱性
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦3,000
供給電圧 [V]
AC200
消費電力 [W]
≦5,000
ワット密度 [W/c㎡]
272≦

標準品

JSH12K

ヒーター面積 [mm]
□12
昇温速度(50~450[℃]) [s]
≦1.4
冷却速度(450~100[℃]) [s]
≦7.0
均熱性(450[℃]20[s]保持
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦600
供給電圧 [V]
AC100
消費電力 [W]
≦1,350
ワット密度 [W/c㎡]
609≦

JSH22K

ヒーター面積 [mm]
□22
昇温速度(50~450[℃]) [s]
≦3.3
冷却速度(450~100[℃]) [s]
≦10.8
均熱性(450[℃]20[s]保持
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦1,500
供給電圧 [V]
AC100
消費電力 [W]
≦1,900
ワット密度 [W/c㎡]
217≦

JSH32L

ヒーター面積 [mm]
□32
昇温速度(50~450[℃]) [s]
≦2.2
冷却速度(450~100[℃]) [s]
≦15.5
均熱性(450[℃]20[s]保持
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦3,000
供給電圧 [V]
AC200
消費電力 [W]
≦4,500
ワット密度 [W/c㎡]
355≦

JSH52K

ヒーター面積 [mm]
□52
昇温速度(50~450[℃]) [s]
≦6.0
冷却速度(450~100[℃]) [s]
≦30.0
均熱性(450[℃]20[s]保持
≦制御温度×8 [%]
耐荷重 [N]
≦5,000
供給電圧 [V]
AC200
消費電力 [W]
≦5,700
ワット密度 [W/c㎡]
164≦

カスタム品

JKH16

ヒーター面積 [mm]
□16
昇温速度(50~450[℃]) [s]
≦1.5
冷却速度(450~100[℃]) [s]
≦9.5
均熱性(450[℃]20[s]保持
≦制御温度×6 [%]
耐荷重 [N]
≦700
供給電圧 [V]
AC100
消費電力 [W]
≦1,800
ワット密度 [W/c㎡]
520≦

JKH6014

ヒーター面積 [mm]
□60×14
昇温速度(50~450[℃]) [s]
≦4.0
冷却速度(450~100[℃]) [s]
≦18.0
均熱性(450[℃]20[s]保持
≦制御温度×8 [%]
耐荷重 [N]
≦2,500
供給電圧 [V]
AC200
消費電力 [W]
≦2,500
ワット密度 [W/c㎡]
238≦

JKH6070

ヒーター面積 [mm]
□60×70
昇温速度(50~450[℃]) [s]
≦22.0
冷却速度(450~100[℃]) [s]
≦71.0
均熱性(450[℃]20[s]保持
≦制御温度×8 [%]
耐荷重 [N]
≦8,000
供給電圧 [V]
AC200
消費電力 [W]
≦5,000
ワット密度 [W/c㎡]
119≦

製品情報:高速温度コントローラ

パルスヒーティングヒーター専用 高速温度コントローラー HEC110A

窒化アルミニウムヒーターは、コントローラーにフィードバックされた発熱体の温度を高速で調節することで、ヒーターが持つ性能を引き出すことが可能となります。
HEC110Aに組み込まれた高速温度調節計と電力調整器により、最適な制御が実現できます。

温度調節器

名称
パルスヒーティングヒーター用温度コントローラー
型式
HEC110A
外形寸法
200(H)×150(W)×309(D)mm
使用温度範囲
-10~50(℃)
使用湿度範囲
5~95%(RH)
電源電圧
AC100~240V
入力1
ヒーター:K熱電対(制御:C)
入力2
ヒーター:K熱電対(監視:M)
出力1
DC 4-20mA
出力2
リレー接点出力
出力3
伝送出力 DC 4-20mA (F.S.:0~1,000℃)
出力4
リレー接点出力
出力5
リレー接点出力
イベント入力
DI:1~3 メモリエリア切換
DI:4 メモリエリアセット
DI:5 RUN/STOP切換
DI:6 リモート/ローカル切換
通信機能
RS485(理化工業:標準プロトコル)
ヒーター過昇温保護
500(℃)
サンプリング周期
0.025(sec)

単相電力調整器

電源電圧
AC 85~264V
制御方法
位相制御
定格負荷電流
AC 25A

パルスヒーティングヒーター専用 高速温度コントローラ C7S/PG5□□

マルチループコントローラ 形 C7S(アズビル株式会社製)

特徴

  • 高速制御性
    最大4ループ/10msの高速制御を実現。
  • カスケード制御
    カスケード制御機能に対応。応答遅れの大きなプロセス制御に威力を発揮し ます。
  • 標準で2つの通信を装備
    イーサネットとRS485通信、2つの通信を標準装備しています。
  • ヒーター抵抗値の変化を表示・記録
    ヒーター抵抗値モニター(表示・通信)及び記録することができます。
  • スマート・ローダー・パッケージ(別売)
    PCソフトウェアツールにより、設定とモニタが可能です。

サイリスタ式電力調整器 形 PG5□□(アズビル株式会社製)

特徴

  • 高速応答性
    制御信号入力の変化に対して出力が高速高分解能で応答するため、高速昇温の高精度制御に適しています。

主な用途

当社のALN:セラミックヒーターは、各装置メーカーの厳しい要求仕様に対応した製品です。12mmから52mmまで、さまざまなワークサイズを取りそろえ、日々進化するパッケージング業界に貢献しています。

FC(フリップチップ)実装装置

ICチップと基板を、ワイヤによって実装するワイヤ・ボンディングではなく、バンプと呼ばれる半田ボールで実装する方法です。特徴としてはワイヤ・ボンディングに比べて実装面積を小さくすることが出来ます。接続する基板は、パッケージ基板やメイン基板、リジッド基板やフレキシブル基板とさまざまです。また、チップ同士を直接実装する事(チップ・オン・チップ)も可能な実装方法として採用されています。その装置の熱源として弊社セラミックヒーターが採用されております。
  • 加圧と加熱を同時にでき、高速昇温冷却が可能なため、タクトタイムの短縮、実装精度の向上が実現できます。

TSV(Though-Silicon via)工法への展開

2015年以降、微細化されたメモリーチップを3次元化によって集積度を向上させるためTSV(through-silicon via:貫通電極)でチップ同士を接合させる工法に採用され、3D-NANDフラッシュメモリーやDRAM製造装置のコアパーツとして、なくてはならない製品です。

ACF(Anisotropic Conductive Film 異方性導電フィルム)接合

2015年以降、微細化されたメモリーチップを3次元化によって集積度を向上させるためTSV(through-silicon via:貫通電極)でチップ同士を接合させる工法に採用され、3D-NANDフラッシュメモリーやDRAM製造装置のコアパーツとして、なくてはならない製品です。

主なACF接合

  • Chip-on-Flex (COF)

    配線に用いられるフレキシブル基板に半導体集積回路(LSI)を実装する方法

  • Chip-on-Glass(COG)

    液晶パネルのガラス基板などに、半導体集積回路(LSI)を実装する方法

  • Flex-on-Glass (FOG)

    ガラス基板などにフレキシブル基板を実装する方法

  • Flex-on-Flex (FOF)

    フレキシブル基板とフレキシブル基板を実装し長尺フレキシブル基板を製造する方法

お問い合わせフォーム

下記ご記入頂きましたら、資料ダウンロード画面が表示されます。

必須
必須
必須
必須

株式会社イチネン製作所(以下、当社といいます)は、お客様から御提供いただいた氏名、住所その他のプライバシー・個人情報(以下「個人情報」といいます)について、本ポリシーに従い、適切な取り扱い及び保護に努めます。

個人情報の利用目的
当社がお客様から個人情報をご提供いただく場合は、当社へのお問い合わせその他当ウェブサイト上の目的にのみ利用致します。予め同意をいただかない限り、お客様の個人情報を、上記目的以外に利用することはありません。
第三者への提供
当社はお客様からご提供いただいた個人情報を、第三者に開示・提供をすることはありません。なお、法的な命令等により個人情報の開示が要求された場合はこの限りではありません。
個人情報の管理
当社は、お客様からご提供いただいた個人情報の漏洩及び流出を防止するため適切な措置を講じております。
本内容の改定
当社は、法令の改正その他必要に応じ、本内容を改定してまいります。